物理メディアはもはや死角ではない:Ping32 USBセキュリティ/ガバナンス体系の徹底解説 – NSecsoft

物理メディアはもはや死角ではない:Ping32 USBセキュリティ/ガバナンス体系の徹底解説

January 07, 2026   |   4 min
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企業のデジタル化・情報化が進むにつれ、多くの業務システムはオンライン化、プラットフォーム化、集中管理へと移行しています。しかし現実の業務現場では、USBメモリや外付けHDDなどの物理ストレージが依然として不可欠なケースが数多く存在します。特に製造、研究開発、エンジニアリング、エネルギー、鉄道交通といった業界では、次のようなシーンが極めて一般的です。

  • 生産制御ネットワーク、検証(テスト)ネットワーク、オフィスネットワークが論理的に分離され、データの持ち込み/持ち出しはUSB経由に限られる

  • 研究開発の設計ファイル、工程図面、ソースコードを複数のシステム・複数チーム間で引き渡す必要がある

  • 外注先、サプライヤー、協力会社との資料受け渡しが依然として物理メディアに大きく依存している

  • 現場環境にネットワーク接続がなく、オフラインでデータを流通・バックアップ・納品しなければならない

USBの高い利便性は業務効率を大きく高めますが、「挿せば使える」という特性上、統制が効きにくいという構造的な弱点があります。技術的な統制手段がない場合、USBは情報漏えい、規程違反の持ち出し、マルウェア拡散、責任の不明確化といったリスクの主要経路になりがちです。多くのセキュリティ事件が示す通り、

漏えいの原因はハッカー攻撃よりも、社内による意図的/非意図的な不適切コピーであることが少なくありません。

したがって企業の本質的な課題は「USBを使うかどうか」ではなく、

業務を止めずにUSB利用を有効に統制し、データを「使える・管理できる・追跡できる」状態にするにはどうするか

という点にあります。Ping32はこの現実的ニーズに基づき、企業環境向けのUSB精密統制と安全なオフライン流通体系を構築し、物理メディアをセキュリティの死角にしない仕組みを提供します。

見えない・止められない・追えない:USBが制御不能になる現実

多くの企業では、USBの利用が長らく「デフォルト許可」の状態に置かれてきました。OSがストレージとして認識しさえすれば、私物のUSB、景品USB、出所不明の外部デバイスであっても端末へ自由に接続でき、技術的制限がほとんどありません。その結果、デバイスレベルの「安全の敷居」が実質的に存在せず、悪意のあるデバイスや感染デバイスが社内ネットワークに入り込む温床になります。

さらに深刻なのは、USBを許可していても実際の利用行動を把握しにくい点です。業務に不要な範囲までコピーしていないか、技術の中核ファイルや顧客情報、見積・価格戦略、事業データを社外へ持ち出していないか、「念のためもう1つコピー」するような潜在的行動がないか——これらは発生時点では気づかれないことが大半です。漏えいが顕在化して初めて問題に気づくものの、その時には損害が取り返しのつかない規模になっていることも少なくありません。

事後調査の段階でも「特定できない」問題に直面します。

  • 完全なログがなく、誰がいつ、どの端末で、どのデバイスを使い、どのファイルをコピーしたか復元できない

  • 責任の紐付けが弱く、責任所在が曖昧で統制が機能しない

  • 調査が推測と糾弾に流れ、問題解決どころか組織の信頼を損なう

こうした現実の中で、企業の対応は両極端になりがちです。USBを一律禁止すれば業務が滞り、従業員は私物デバイスやクラウドストレージで迂回して、より大きな死角を生みます。一方で全面的に放任すれば、制度と自覚に依存したままリスクが静かに蓄積します。セキュリティと効率の対立は、避けて通れないガバナンス課題です。

Ping32のUSB統制: 「統制できる・監査できる・責任を追える」安全利用体系

製造、研究開発、エンジニアリングの現場では、USBやモバイルストレージは依然として不可欠なデータ移送手段です。しかし長らく企業のセキュリティ境界の外にあり、見えず、止められず、追えない存在でした。Ping32のモバイルストレージ統制は、この課題を解決するために設計されています。業務効率を犠牲にせず、リムーバブルメディアを管理可能・監査可能・追跡可能な統一体系に組み込みます。

従業員が端末にUSBを挿入すると、システムがデバイスの出所を自動識別し、抜き差しを記録します。同時に、ファイルの読み取り・書き込み・コピー・削除などの操作を全量で証跡化します。管理者は次を明確に把握できます。

誰が、いつ、どの端末で、どのUSBを使い、どのファイルをどのように扱ったか

これにより、これまで不透明だったオフライン流通が可視化され、検索・確認可能になります。勤務時間外、未承認端末、異常シナリオでのUSB利用に対しては、リアルタイムでアラートを発報し、事後ではなく発生時にリスクを検知できます。

また企業は、業務要件に合わせてUSBの利用方式を標準化できます。例えば:

  • 会社承認USBのみ許可し、私物USB/不明USB/外部USBの接続を自動ブロック

  • R&D端末は「持ち込みのみ許可、持ち出し禁止(インポートのみ)」

  • 重要情報を扱う職種・部門では、特定ファイル/特定データ種別のコピーを制限

これらは業務を一律に止めるのではなく、必要な流れを維持しながら高リスク行動のみを精密に抑制する仕組みです。

例外的にUSB利用が必要な場合は、従業員が一時的な読み書き権限を申請し、承認後に付与する運用が可能です。申請・承認・操作の全プロセスが記録され、監査可能なクローズドループを形成します。

持ち出しが許可される一方で機密性の高いデータについては、Ping32がUSBを暗号化します。暗号化USBは企業内の承認端末・承認アカウント環境でのみ利用でき、仮に規程違反で社外へ持ち出されても外部デバイスでは通常開けず、組織境界の外への拡散を効果的に防ぎます。

この一連の仕組みにより、Ping32はUSBを「統制外のグレー経路」から、「ルールがあり、記録が残り、保護され、責任が明確な」データ通路へと転換します。オフライン流通の現実的ニーズに応えつつ、情報漏えいリスクを大幅に低減し、セキュリティと効率の両立を実現します。

導入効果: 「穴埋め」から「体系構築」へ

1)リスクの前倒し:事後対応から予防へ

Ping32のUSB統制は「制限を増やす」ことが目的ではなく、欠けていたオフラインデータガバナンス能力を補完します。デバイス許可、行動ポリシー、コンテンツ保護により、コピー前に高リスクシナリオを遮断し、実行中の不適切行動を制限することで、漏えい・規程違反・マルウェア混入の可能性を大きく下げます。

2)セキュリティと効率の両立:一律禁止の副作用を回避

役割・部門・業務シナリオごとの差分ルールにより、必要なデータ移送は継続しつつ、リスク操作のみを精密に制限できます。セキュリティが業務の障害ではなくプロセスの一部となり、迂回利用(グレー運用)を抑止します。

3)監査可能なコンプライアンス:根拠に基づく統制

全量ログと完全な証跡により、「誰が、いつ、どのデバイスで、どのデータを扱ったか」を明確に復元できます。規制対応、内部監査、紛争時にも、事実と記録に基づいて判断できます。

4)責任の明確化:内耗を減らし信頼を高める

主観的判断に頼らず、技術的証拠によって責任を明確化します。企業資産を守るだけでなく、ルール遵守の従業員も守り、誤認や内耗を減らし、透明性と信頼を向上させます。

5)ガバナンス能力の強化:長期的成長の基盤に

長期的には、データセキュリティを点のツールからガバナンス能力へ引き上げ、オフラインデータ流通をデジタル体系の一部として統合します。将来、より複雑なデータ移動や組織間連携が拡大しても安定的に支えられる基盤となります。

よくある質問

Q1:企業が今もUSBを必要とするのはなぜですか?

生産/テスト/オフィスのネットワーク分離環境、ネットワーク非接続の現場、サプライチェーンでの受け渡しなどでは、オフラインメディアが最も現実的で迅速な手段です。一律禁止は業務停止や迂回利用を招きがちです。

Q2:USB利用の主なリスクは何ですか?

情報漏えいと規程違反の持ち出し、社内ネットワークへのマルウェア混入、可視性不足による責任追跡の困難、監査・コンプライアンス時の証跡不足が代表的です。

Q3:Ping32は「使える・管理できる・追跡できる」をどのように実現しますか?

デバイス識別と接続制御(承認デバイスのみ許可)、行動ポリシー(読み書き/持ち込み持ち出し制限)、全量ログ、異常時のリアルタイムアラートで実現します。

Q4:会社支給USBのみ許可し、私物USBをブロックできますか?

可能です。承認済みデバイスのみを許可し、私物・不明・外部デバイスを自動ブロックできます。

Q5:緊急時に一時的にUSBを使いたい場合は?

一時的な読み書き権限を申請し、承認後に利用する運用が可能です。承認と操作はすべて記録されます。

Q6:暗号化USBは社外端末でも開けますか?

通常は開けません。暗号化USBは承認端末と承認アカウント環境に紐づけられ、組織境界外での利用を防ぎます。

Q7:どの業界/部門に適していますか?

製造、R&D、エンジニアリング、エネルギー、鉄道交通に特に適しています。設計、工程、テスト、生産、運用・保守、購買、サプライチェーン連携部門にも有効です。