日本の金融業界は、個人情報、取引情報、財務データなど、極めて機密性の高い情報を日常的に取り扱う業種であり、情報漏洩は企業の信頼性と経営に直結する重大なリスクとなります。さらに、FISC(金融情報システムセンター)ガイドラインや個人情報保護法など、情報セキュリティに対する法的・規制的要求も年々強化されています。近年では、クラウド利用やテレワークの拡大、外部委託先との連携業務の増加により、社内外を問わず情報流出のリスクが複雑化しています。
主な課題:多様化するデータ漏洩経路と制御の困難性
現在、金融機関が直面している情報セキュリティ上の課題には以下のようなものがあります:
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USBデバイスや外部ストレージへの無断保存
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メール、チャット、SNS経由での意図しない情報外部送信
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クラウドストレージ(Google Drive、Dropbox等)への不正アップロード
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画面キャプチャや印刷によるオフライン漏洩
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外部委託先や派遣社員による内部犯行
これらのリスクに対し、従来の境界型防御や監査型アプローチだけでは十分な抑止効果を得ることが困難になってきています。
ソリューション概要:Ping32による包括的な漏洩防止フレームワーク
Ping32は、金融機関向けに最適化されたエンドポイント型データ漏洩防止(DLP)ソリューションです。社内PCに常駐する軽量なエージェントを通じて、全社規模で情報の流通状況をリアルタイムに把握し、漏洩リスクを多角的に制御します。主な機能は以下の通りです:
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ファイル操作監視・制御:機密文書のコピー、改変、送信、削除などすべての操作を記録し、ポリシーに基づき自動制限
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ドキュメント暗号化:社内で作成・保存されたファイルを自動的に暗号化し、許可された端末・ユーザー以外からのアクセスを遮断
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外部デバイス制御:USBデバイスや外部ストレージの接続をユーザー単位で細かく制御し、ファイル持ち出しを防止
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画面操作・印刷制御:画面キャプチャや印刷の操作を制限または監査ログに記録
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AIコンテンツ分析:自然言語解析に基づき、メール・チャット・Web投稿文中の機密情報を自動検出し送信をブロック
これらの機能はすべて統合された管理コンソールで一元管理可能であり、複数拠点やグループ企業への拡張にも柔軟に対応可能です。
運用と効果:監査対応と内部統制の強化を実現
Ping32を導入することで、日常業務に影響を与えることなく、セキュリティポリシーの統一と現場レベルでの実効性を両立できます。具体的には:
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重大な情報漏洩インシデントの未然防止
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FISC基準や内部統制監査への確実な対応
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情報セキュリティ担当者によるリアルタイムな状況把握と迅速な対処
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外部委託先を含めた安全な業務連携基盤の構築
また、Ping32は導入実績が豊富であり、既に多くの国内金融機関において、端末制御・情報漏洩対策の中核として活用されています。